蛭子さんと有吉
蛭子さんが有吉とボーリングをしていた。
テレビでは久々だ。蛭子さん。
蛭子さんは認知症を患っていた。
発症当初の診断は自覚していた様だ。
今はどうだか、情報がなかったので分からなかった。
「ボーリングは解るが、ボーリングをどうするかが分からない」
そんな表情にも思えた。
先攻の有吉を見た後での蛭子さんだが、投げ方は初めてボーリングをする子供の様だった。
有吉のフォームを目から脳へ、そして体へと真似ることは出来なかった。
そもそも、そのつもりで先攻の有吉を見ていなかったかもしれない。
1,2フレームはガーターだった蛭子さんの3フレーム目はフォームもキレイで8ピン倒すことが出来た。感が戻ったと同時に集中力がここで切れてしまった様だ。
恐らく軽度の認知症たと思う。それは対話で見てもそう感じ取れた。
高い所や大きな音に敏感で、驚いたり怖がった素振りも見せていた。自分の状況の全ては自覚出来ていない様に見えた。
また、「玉がもったいないから投げなくていいよ」と言ったのは、単に2投目を遠慮したかったと思い、言葉が見つけにくくなっているのかなとも思えた。「投げても玉はなくならないから」とほっこりした笑いとなっていたが、こんな不安な状況で毎日生活している。
有吉は「大きな絵を描いてほしい」とお願いをした。蛭子さんに課題を、そして次の約束をした。
ロケは蛭子さんが飽きてしまったとのことで予定より早く終わった様子だが、常に配慮のあるある意味「らしくない番組」だったらしい。
でもとても興味深く、これからには必要なバラエティーだと思った。
有吉は「蛭子さんを利用して好感度を上げようとしている」と自身を蔑むことをいっていたが、蛭子さんらしさもある上手な番組だった。見事だった。
蛭子さんの「まだ仕事がしたい」という言葉も印象深い。
僕らには何ができるのだろう・・・と思う。
世の中の蛭子さん達を継続的にボーリングへ連れ出し、3フレーム投げて帰ってくる方法だ。
医療とか介護ではない「バックアップ」の体制。
考えていないと。ですよね。
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